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スーダン・ダルフールの虐殺が止まらない [国連は守ってくれない]

日本ではあまり報道される事もありませんが、資源戦争は拡大の一途を辿っているようです。今回の記事については、もともとは民族紛争だったものですが、そこに大国の影が見え隠れしています。「資源を確保するためには手段を選ばない。民族紛争を利用し、たとえその国の国民が大勢死ぬ事になっても」という流れがあるようですが、それを国連安保常任理事国がやってしまっているという所が恐ろしいですね。中東については報道にも乗りますが、今回はアフリカ方面で起きている事について触れてみます。

スーダン・ダルフールの虐殺が止まらない原因に「石油」の存在があります。
北アフリカ・スーダンのダルフールの虐殺は、なぜ止まらないのか。その原因には「石油」があります。
少し前まで、首都のハルツームで最も込み合った市場は、新たに高速道路に生まれ変わった。原因は「石油」で、首都での新たな富の誕生が、ダルフールの悲劇を忘れさせている。
オサマ・アブデル・ラティフさんは「政治とビジネスは、分けて考えるべきだと思いますね」と話す。オサマさんは、中国の資本で、大規模商業センターを建設している。中国は、スーダンの石油の3分の2を購入する最大の貿易関係国で、建設現場には中国人の姿があふれ、首都でのビジネスには、中国語の修得が欠かせない。逆に言えば、中国側は、スーダン政府のご機嫌取りのため、国連の平和監視部隊がダルフールに入るのを妨害している。
ハーバード大学の人権問題専門、サマンサ・パワー教授は「スーダンは、多くの国が虐殺より石油が大事と思うだろう と考えていますから」と述べた。貿易上の関係が、スーダン政府への態度を甘くしているといえる。さらに中国は、スーダン政府に武器も売却している。
中国が欧米などから批判されているのは、まさにダルフールの人命を見捨てることで、石油を買っている点にあるといえる。
【平成19年5月24日 Yahoo!ニュース】



Yahooニュースは時間が経つと消えてしまうので全文転載させていただきましたが、中東でもそうですが、大国(常任理事国)が本気で資源を獲りにいけば、たとえそれが人道に反するものであっても国連ですら手を出せなくなるという事ですね。欧米も批判するだけで手を出す事はできないでいます。(日本はビビって批判すらできないようですが) 相手が【核保有国であり、安保理常任理事国であり、経済活動でも無視できないほどの超大国となった中国だから】 、ですよね。これをやったのが日本なら袋叩きになりますよ。経済力しかありませんから。ちなみに日本であまり報道されないのは、中国共産党に迎合しているマスコミが北京オリンピックの不安要素になるような報道を控えているから、という噂もあります。ホントかどうかは「?」ですが・・・。

ダルフール紛争
スーダン西部のダルフール地方で、2007年現在も進行中の、スーダン政府に支援されたアラブ人による「ジャンジャウィード」と呼ばれる民兵と地域の非アラブ人住民との間に起きている民族紛争である。
この紛争で2003年2月の衝突以降、2006年2月時点での概算で18万人が既に殺害され、現在進行中の民族浄化の事例として広く記述されている。 2004年6月3日の国連事務総長の公式統括(bilan officiel)によれば、1956年の独立以来、1972年から1983年の11年間を除いて、200万人の死者、400万人の家を追われた者、60万人の難民が発生しているとされる。
※全文はリンク先でご覧ください。
【Wikipedia】


私たちには何の力もありませんが、このような事が起こっているという事を記憶に留めておき、加害国を批判する姿勢を見せる事でこの問題を広めていければと考えています。「国境なき医師団」によると、現在では事態の好転が見られるようですが。
広い領海を持つ日本も、海底資源の利用が本格化すれば、いつこのような事に巻き込まれるかもしれません。(実際に中国はEEZ付近で何やらやってますよね) 「遠い国のこと」として無関心になるのではなく、「近い将来、自分たちの上に降りかかってくる火の粉」として見ておいた方がいいのではないかと思います。

それにしても国連って、小国の民族紛争ひとつ止められないんですね・・・。大国の色々な思惑が重なると身動きが取れなくなるようです。そんな国連(やアメリカ)を頼って自国の安全を委ねている日本って・・・。



参考資料

スーダン
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%B3

ダルフール紛争
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%AB%E7%B4%9B%E4%BA%89

国教なき医師団
http://www.msf.or.jp/2007/04/23/5778/post_80.php

極東ブログ(是非読んでみて下さい。とても詳しく解説されています)
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2004/08/post_24.html#comment-13569691


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ado-chan

総て一から素敵な国づくりというものをしたいです。
私利私欲に目がくらんだ者から徐々に腐りの連鎖が
生まれ今に至る。
世界制覇をもくらむ悪から地球を救うという内容の
映画ってありますが、そんなにほしいか?と思う。
人類皆、仲がよく微笑ましく楽しく助け合い毎日が穏やかに流れるというのはダメなのだろうか?
人生とは悪がないとダメなのかなぁ・・・。
by ado-chan (2007-05-25 19:17) 

nina

ado-chanさん、コメントありがとうございます。
「どうすれば戦争がなくなるんだろう?」と考えた事があるのですが(今も考える事があります)、いきついたのは「欲」と「宗教」が最大のガンなんじゃないかと。
地球に統一政府を作って、そこが全ての人間を洗脳して欲を感じないようにすれば、争いごとはなくなるんじゃないかと思うんですけど、でもそれってもう人間ではなくなっちゃいますよね・・・。(´д`)
このブログのどこかに書いてると思いますが、十七条の憲法の第一条、「和を以て尊しとす」が世界に広がればなぁ、なんて夢想したりします。
「波風をたてないように自分の意見を言わず我慢する」とか「笑ってごまかす」ってのが、日本人の悪いところみたいに言われますが、私はこれって争い事を回避する日本人の知恵なんじゃないかと思うんですよ。
美徳といってもいいかな〜?
江戸時代、日本は二百数十年も平和にやってきた歴史がありますが、これだけ平和な時代が続いた国って世界中のドコを探してもないんじゃないかと思います。
島国だからですかね〜。
やたらと長文で失礼いたしました。m(_ _)m
by nina (2007-05-25 23:55) 

いっちゃん

>難しいですよね…。
どうすれば争いがなくなるのか分からない…。
私利私欲が見え隠れしている状態では世界平和はほど遠い??ジョンレノンの歌じゃないですが…。『みんなやってみようよ!』とは行きませんからね…。
みんな平和を祈っているのに難しいですよね。
by いっちゃん (2007-05-26 10:34) 

ado-chan

勉強不足から一時期この日本が大嫌いでした。
最近、日本(人)は本当は素晴らしい才能でいっぱい
なのではないのか、諸外国からダメな所を指摘されて
ばっかりですが、それが日本人らしさの一部なのでは
ないだろうかと。
日本人は争うことを嫌い、人を慈しめる人格を持って
いるはずだと。
もっと自分の生まれた国を学び、誇りに思い、教育の質を
高めることがとても大事だと思う。
by ado-chan (2007-05-26 21:14) 

うまっち

最近、スーダン・ダルフールの虐殺に関する報道に
触れる機会が増えたような気がします。

今の世界、経済格差が大きな問題にあるようです。
富める国と貧しい国。

もちろん、貧しい国といっても、初めから貧しかったわけ
ではなく、富める国が、かつて帝国主義的侵略、
植民地支配によって貧しい国にされた・・・と言っても
過言ではないと思います。

大き過ぎる問題なので、私のような者の考えの及ぶ
ところではありませんが、富の分配、経済支援、教育の
援助等は経済発展を遂げている国の役割の一つだと
思います。
by うまっち (2007-05-27 04:25) 

nina

いっちゃんさん、コメントありがとうございます。
いっちゃっんさんがおっしゃる「平和」という言葉は、おそらく多くの日本人がイメージする「平和」とイコールだと思うんですよ。
「争いごとがなく皆仲良く穏やかに生活できる」みたいな。
でもある国では「自分たちの価値観を軍事力を使ってでも世界に広め、それに従わせること」が「平和」かもしれませんし、「一部の支配層が全ての人を押さえ付けてでもまとめあげること」が「平和」かもしれませんし、「異教徒を排除すること」が「平和」かもしれませんし、これらの価値観の違いを歩み寄らせるのはとても難しい事だと思います。
多くの日本人がイメージする「平和」を他国にも共感して欲しいと思いますが、それって傲慢なんですかね〜?

     〆

ado-chanさん、コメントありがとうございます。
私も日本が嫌いな時期がありましたよ。(笑
でも色々と知るとやっぱりイイ国だな〜と。
以前どこぞの番組でやってたのですが、自然と共生できる術を身につけているのは、大和民族とヨーロッパのケルト民族(だったかな?)くらいらしいです。
自然を人知で押さえ込みコントロールしようとするのではなく、恵みも脅威もあるがままに受け入れて共存しようとしてきたとか。
イースター島あたりの住民は、高い文明を持っていたにも関わらず、自然と共存するのではなく食い潰してしまったために衰退したとか。
日本式の「自然との共存」ってなんかいいですよね。
今、それができているかどうかは甚だ疑問ですが・・・。

     〆

うまっちさん、コメントありがとうございます。
経済格差はヒドいですよね。
帝国主義の植民地支配は、収奪と奴隷的支配のようなものだったと聞いております。
自分たちの国を富ませるためのモノしか作らせなかったとか。
主食になる作物を作る事は許されず・・・なんて。
現在アフリカ各地で起きている内戦も、結局は裏で大国が絡んでいるからとか。
たまりませんね。
支援については、食料をそのまま支援すると現地人が働かなくなってしまうので結局衰退するだけだから、うまっちさんのおっしゃるように教育の援助が必要だと聞いたのですが・・・ゾマホンさんがおっしゃってたのかな???
ハッキリとは覚えていませんが・・・。
援助漬けにするのではなくて、自立支援が必要なんでしょうね。

     〆

かのとさん、niceありがとうございます。
by nina (2007-05-27 23:46) 

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