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社民党議員さんへ。震災を政治利用するってどうなの? [ニュース]

ソネブロの「ニュース」の項目をタイトルだけ流し読みしていると、『社民党議員が阪神大震災を侮辱』というのが目に飛び込んできました。
その記事を読み、確認のために社民党衆議院議員の阿部知子氏のホームページhttp://www.abetomoko.jp/を読んでみると・・・。
非常に腹が立ちました。
以下に私が怒りを覚えた部分を転載いたします。

国民保護は地方自治から
〜前略〜
   「消防」という仕事は、赤い消防車に象徴される「防火」の分野と、火災以外のあらゆる災害からも国民を守る防災、そして白い救急車に象徴される「救急救命」の分野と多岐にわたる。1947年に制定された消防組織法にうたわれる如く、国民の生命・身体・財産を守る役割を担うのが「消防」であり、その責任は各市町村の首長にある。もちろん県や国もそれぞれにその市町村の仕事を支援する立場にあるが、決して指揮・命令系統ではなく、治安などの警察権限とも独立している。
〜中略〜
阪神大震災は12年目を迎えたが、国民を災害から守ることを任務とされているはずの自衛隊が、国による命令を受けて救援に向ったのは、数日を経て後のことであった。日本の場合、自衛隊は軍隊ではないし、国土保安隊として出発し、防災のたねにも働くことを任務としてきた特別な生い立ちがあるのに、である。
※全文は阿部氏のホームページをお読み下さい。



このブログを読んでらっしゃる方はご存知かもしれませんが、私は兵庫県伊丹市在住です。
そう、あの鉄筋コンクリートの丈夫な阪急伊丹駅までが崩壊してしまった伊丹市です。
私も被災し色々な光景を目にしてしまっただけに、震災を弄ぶような輩には怒りを覚えます。
自衛隊批判は社民党の決まりごとのようですので勝手にすればよいですが(もちろん私はそれを批判しますが)、そのために阪神淡路大震災の事を持ち出すのはいかがなものでしょうか。
先日の記事にも書きましたが、「自衛隊の救援が遅れた」のは阿部氏が所属する社民党、旧社会党の村山元総理が出動命令を下さなかったからではありませんか?
当時の兵庫県知事(野党系列だったと記憶しております)が自衛隊への救援要請を出さなかったからではありませんか?
海外からの救助を「受け入れ体制が整ってないから」と断り、在日米軍の救援も断ったのは、社会党の村山元総理ではありませんでしたか?
それを棚に上げて自衛隊批判とはどういう神経をしてらっしゃるのでしょうか。
陸上自衛隊伊丹駐屯地では、震災後、すぐに出動準備が整っていたそうですよ。

ちょうど良い機会ですので私の体験談も載せましょうか。


その日、私は激しい地鳴りの音で目が覚めました。
外はまだ真っ暗です。
「何事だ?」と思った直後、真下から激しく突き上げられました。
「地震だ!」
そう悟った時にはすでに遅く、激しい揺れにどうする事もできませんでした。
頭の中では「逃げなきゃ」と思うのですが、揺れがあまりにも激しいために身体を起こす事もできません。
ただ布団にしがみつき、地震が収まるのを待ちました。
あちこちで激しい音がします。
揺れたのは50秒ほどと言われていますが、私にはかなり長く感じられました。
揺れが収まり、「次に大きいのが来たらこのアパートは間違いなく潰れるだろうな。逃げよう」と薄暗い中手早く着替えを済ませ、メチャクチャになった部屋から出ようとしますが扉が開きません。
レールから扉を外し、ようやく部屋の外へ出ました。
外がどんな状況になっているか分からないので、とにかく一番丈夫な靴を、とバイク用のゴツいブーツを履き、ヘルメットを手に外に出ると、同じアパートの人たちは寝巻き姿のまますでに外へ避難していました。
大家さんによるアパート住民の安否確認があり(不幸中の幸いで同じアパートの人たちは全員無事でした)、その後私たちは建物から少し離れた場所で一斗缶に火を熾し、その回りで暖を取りながら余震が来るたびに「また大きいのが来るのかな?」と不安気に顔を見合わせるばかりでした。
パチッ、パチッと鳴り響く音に空を見上げてみると、少し離れた場所にある高圧線から火花が飛び散っています。
不安を駆り立てる光景でした。

少し明るくなってきたので、私はすぐ近所にある友人宅(アパート)を訪ねてみる事にしました。
階段を上がり渡り廊下に出てみると・・・アパートの半分から先が崩れ落ちてしまっていました。
冷たいものが背筋を走り、階段横の友人の部屋に入ってみると誰もいません。
「無事なのか?」と外へ出たところ、近くの空き地に人が集まっていたのでそこを探すと友人の姿を見つける事ができました。

お互いの無事に安堵し自宅へ帰ると、近所の人に電気が回復した事を聞いたので、その頃は小さな余震しかきていなかった事もありテレビで状況を確認しようととりあえず部屋に戻りました。
メチャクチャになった部屋に入りテレビをつけると、私の目に飛び込んできたのは炎上する神戸の映像。
それはもう恐ろしい光景でした。

電気は回復したものの部屋を片付ける気もおきないので、友人宅を回り安否確認をしようとバイクのキーを探します。
何とか見つけだし、オフロードバイクにまたがり走り出しました。
途中で見たものは。
崩壊した建物。
道路の脇で頭から血を流し、手当てを受けながら泣いている女の子。
電話が通じない中でも公衆電話の回線は生きているようで、そこには長い行列ができています。
私もそこに並び、田舎の両親に無事の報告をしました。
渋滞で車は身動きが取れなくなっている中をバイクですり抜けます。
アスファルトのあちこちにある亀裂にタイヤを取られぬよう慎重に走ります。

数件目の友人宅に立ち寄った際の事です。
友人の奥さんに「西宮に住んでいる両親と連絡が取れない。バイクで連れていって欲しい」と蒼白な顔で頼まれました。
しかし私はここまで走ってきて、道路がどれだけ危険な状況か見ています。
そんな中を女性を後ろに乗せてもしもの事があるといけないので、それを説明し、「それでも行く」と懇願する彼女を、友人と一緒に「オレと旦那とで行ってくるから」と何とか説得しました。
友人を後ろに乗せ、西宮へ向かって走り出します。
川沿いの道路は半分崩れていました。
崩壊箇所を避けて進みます。
高架下のトンネルは、割れた水道管から溢れた水でいっぱいです。
タイヤ半分浸かりながら、それでも進みます。
あちこちで崩壊した建物を見かけます。
私が住んでる近辺よりこちらの方が酷い状況でした。
彼女の実家にたどり着き、無事を確認したあと外に出てみると、少し離れた場所にある7〜8階建ての大きなマンションの1・2階が潰れていました。
そこだけでどれだけの方が亡くなったのか・・・もう言葉も出ませんでした。

その後、私は数日会社を休み(大阪の会社は無事でした)近所の片付け等を手伝い、出社するようになってからも通勤できる状態ではないので、寝袋を持って会社に泊ったり大阪の友人宅に泊めてもらったりしていました。
二週間ほどそういった生活を続けたあと、水道やガスなどのインフラが復活していると聞き自宅へ戻りましたが(アパートは『半壊』でしたが・・・)、その後もしばらくは大変な生活が続きました。






私はこのような状況を自分の目で見てきてしまったので、震災を政治的利用するような発言を目にすると怒りを覚えてしまうわけです。
自衛隊や警察や消防隊の方々の活動も見ました。
あの状況の中、自分たちもその家族も被災者なのに、彼等はよくやってくれたと思います。
愚弄するような発言は許せないのです。
こんなものもありました。
旧社会党、現新社会党の神戸市議、あわはら富夫氏のホームページです。
http://www.portnet.ne.jp/~awara/
ここの「震災は今も続いている」→「自衛隊出動を考える」の記事中に『阪神淡路大震災の時も、自衛隊が出動しました。翌一月十八日から四月二七日までの百一日間、延べ百六三万六○○○人です。車両は約三四万七○○○両です。航空機は七○○○機です。人命救助は一六五人で、遺体収容が一二二一体です。結局、人命救助には役に立たなかったのです。』とありますが、自衛隊批判をするためならば何でもありですか?
一六五人も助かったんです。
もしもの話をしてもしょうがないですが、村山元総理が自衛隊にすぐに出動命令を出し、各国の救助隊を受け入れ、在日米軍にも救助要請をしていたならば、もっと多くの命を助ける事ができたのではないでしょうか?
社会党のイデオロギーのために、助かるかもしれなかった命を助けられなかったのではないでしょうか?
社会党の残党は今でも社民党や民主党の中でのうのうと生きておりますが、あの土井たか子氏がなぜ兵庫二区で落選するようになったか考えてみていただきたいです。
北朝鮮との関係、拉致の否定ばかりではないと思います。
社会党のこの震災への対応も原因のひとつだと思いますよ。

参考資料:「ある富市の記録」
http://www.zen-joren.com/2004/10/tomiichi.html


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コメント 10

村山元総理の判断というより、当時の首相官邸の危機管理のなさが初動の遅れではなかったでしょうか。
自民党も当時の政権与党でありますし、その後も政権与党なわけですからね。社民党批判もまた政治利用なのではないでしょうか。
by (2007-01-22 02:59) 

nina

NTHAWKSさん、コメントありがとうございます。
自衛隊への出動命令は村山氏がすぐに行えばよかったわけですから、村山氏の判断が遅くなりすぎたと言っても差し支えないと思います。
私の記事で政治利用と言われましても、私は政治家どころかどこぞの政党で活動してるわけでもありませんよ。
by nina (2007-01-23 01:06) 

nina

それにしてもこのテの記事を載せると妙なTBが増えますね・・・。(´д`)
しばらくは削除せずに置いときますが、皆さんリンクを踏んじゃダメですよ。
by nina (2007-01-23 01:08) 

くらじ

この人、まだ、ホームページそのままなんですね。
2ちゃんで大騒ぎになって、ブログが炎上したと言うのに。

頭が悪いのか、それとも確信犯なのか・・・
言い訳することもできないし、かと言って、削除するのは悔しいからでしょうか?

東大医学部卒・・・はぁ、そうですか。。。
この人の笑顔を見ていると、なんかウソ臭く見えてしょうがありません。
by くらじ (2007-01-23 21:16) 

うまっち

震災を政治的利用するような発言には、私も同じく、怒りをおぼえます。
ninaさんのご意見は「もっとも」だと思います。

私も当時の事は鮮明に覚えてます。
堺市の実家で地震を体感し、大阪市の会社では数多くの方々の消息を
確認認する作業に追われていましたので。
(幸い、社員の方々は全員無事でしたが、関係者の方々で亡くなられた方も
多くいましたので)

現地にも何度か足を運びました。自衛隊や警察や消防隊の方々の懸命な
活動には感動しました。

政治に携わる方だからこそ、辛い目に遭った人たちの気持ちになっていた
だきたいものです。これは、何事にもあてはまる事ではないでしょうか。
by うまっち (2007-01-23 21:54) 

nina

kenta-okさん、niceありがとうございます。

    〆

くらじさん、コメントありがとうございます。
阿部氏のブログがあったんですか?
あの掲示板の人たちにやられたんですか・・・。
こればかりは同情できませんが・・・。
私は阿部氏は社民党でもマトモな人かと思ってましたが、やはり皆さん自衛隊の事となるとどうしても敵視するようですね。
今はまだ武器を捨てられる時代ではないと思うのですが。

    〆

うまっちさん、コメントありがとうございます。
うまっちさんも当時は関西におられたんですね。
私に近い人は無事でしたが、取引先や知り合いなどでは亡くなった方も消息不明の方もおられます。
イデオロギーを捨て、米軍でも何にでも助けを求めていれば、もっと多くの人が助かったんじゃないかと思うとやりきれません。
by nina (2007-01-24 00:10) 

muito_prazer

どうも御無沙汰しております。以前ブログにコメントを頂いたものです。

この議員先生が当時被災者のために何をしたのかは存じ上げませんが、何やかやと難癖をつける人ってのはどこにでもいる訳で、反面教師としなくてはいけませんね。

首相官邸の主は「内閣総理大臣」、自衛隊の最高指揮監督権を持つのも「内閣総理大臣」。
自衛隊が出て行くべきところで出て行けなかった事の全責任は「内閣総理大臣」個人が負って然るべきですが、上の方にはそれがよく分かっていない人もいるみたいですね。

軍の運用を誤ったために全責任のを負わされて、犯罪人の汚名を着せられて処刑された内閣総理大臣だっている訳ですがねぇ。。。
by muito_prazer (2007-01-25 00:12) 

nina

似非柔道家さん、コメントありがとうございます。
この議員さんが何をなさっていたのかは存じませんが、社会党の方々は被災地で反戦ビラ(反自衛隊ビラ?)を配っていたと聞きました。
被災地から自衛隊を追い出そうとでもしていたのかどうかは分かりませんが・・・。
どうもやる事が的外れのように感じました。
by nina (2007-01-25 18:15) 

遅レスすいません。
やはりこういう内容になると、おかしなTBくっつきますよね。

ninaさんは伊丹にお住まいなのですね。私は、別れた妻の実家が仁川だったので、毎年年末年始には帰っていました。ですから、震災は人事ではありません。
千葉の私の家に、親戚中から安否の問い合わせがあるのですが、こちらも電話が繋がらず歯がゆい思いをしていたことを、昨日のことのように思い出します。

来るな、とは言われたのですが、気になって交通機関が平成を取り戻しつつあった2月の下旬に仁川を尋ねました。その時の、辺りの変貌に呆然とした記憶が今でも蘇ります。

私は、親父が自衛官だったので、自衛隊員が何を考え、どういう信念で働いているか、身に沁みて分かっているつもりです。それだけにこの阿部(もう呼び捨てです!)の書き様には、腸が煮えくり返る思いです。お前などに、自衛隊員の高貴な気持ちが分かるか!と。
自らの危険を顧みず、あれほどの辛い仕事を厭わずに取り組むだけの清らかさが、議員にはあるはずがないですから。

自衛隊反対を唱えるのは勝手ですが、従軍慰安婦・南京大虐殺などと同じように、震災の救援の実態を捻じ曲げてまで自衛隊批判をするのは、断じて許せません。

そうそう、一番初めのレスをつけたNTHAWKSさんは、私のブログでも意味不明のコメント入れて来ましたね。あの方とは議論がかみ合いません。

長々と失礼いたしました。
by (2007-03-19 21:34) 

nina

まーきんさん、コメントありがとうございます。
あの惨状、自衛官たちの頑張りをご自分の目で見られたのならば、やはり愚弄するような言葉は許せませんよね。
自衛隊が救援活動を終えて帰っていくときに、避難所の人たちが感謝の言葉とともに送り出していたのはニュースなどで流れていましたが、そのような事は無視のようです。

このような記事を載せると変なTBが付くのはドコも同じようですね。
このような嫌がらせは見せしめのために、実害のないようなモノは削除せずにほったらかしてます。(笑
by nina (2007-03-19 23:09) 

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